糖尿病をはじめとする内分泌・代謝疾患をお持ちの方のための専門外来です。

糖尿病専門外来

糖尿病をはじめとする内分泌・代謝疾患をお持ちの方のための専門外来です。
日本糖尿病学会専門医の医師と糖尿病療養指導士4名(うち2名は管理栄養士)が担当します。
健診で糖尿病要精密検査とされた方から、すでに治療を受けておられる方、合併症をお持ちの方まで、あらゆる症状・病態についての専門的な診療を行います。
糖尿病治療入院では集中した治療、合併症の検査、糖尿病についての知識の習得ができます。
定期的な糖尿病教室、体験食事会も行っており、外来の患者様も自由に参加できます。
調理実習可能な設備も完備しています。

病気のサイン/内科(糖尿病・代謝内分泌領域)

糖尿病
のどの渇き、多飲、多尿、疲れやすいなどの症状が有名ですが、症状のない場合もあります。太った人だけでなく、やせた人にもみられることがあります。糖尿病になりやすい体質は遺伝しますので、身内の方に糖尿病の患者様がおられる方はご注意下さい。
メタボリックシンドローム
内臓脂肪の増加した状態に、軽度の高血圧・脂質の異常・高血糖などを合併した状態で、動脈硬化性の病気のリスクが高まった病態のことであり、生活習慣の改善が有効です。
肥満症
糖尿病や高血圧症、脂質異常症などの原因となります。睡眠時無呼吸症候群も多く合併します。
脂質異常症
動脈硬化性の病気の原因となります。糖尿病と合併することも多く、食生活・運動に注意することが重要です。薬物療法の効果も知られています。
高尿酸血症・痛風
比較的男性に多くみられ、尿酸の結晶が関節に沈着すると激しい痛みがみられます。放置すると、腎機能低下の原因となることもあります。
脂肪肝
余分にとりすぎたカロリーが肝細胞に過剰に蓄えられた状態で、肝臓の働きが低下します。一部の脂肪肝は、肝硬変・肝癌へ進行することが知られるようになりました。
高血圧
十分に管理しないと動脈硬化症をはじめ、脳・心臓・腎臓などの臓器の機能が低下します。脳内出血・脳梗塞の原因として重要です。
慢性腎臓病
初期には、ほとんど自覚症状がないため、ご自身では気づきにくい病気で、20歳以上の8人に1人が罹患する新たな国民病と言われています。進行すると人工透析が必要となることもあります。
骨粗鬆症
骨密度測定を行うことで、骨折を起こす前の早期診断・早期治療が可能です。
甲状腺機能亢進症
動悸・体重減少・眼球の突出・いらいら感などの症状がみられます。
甲状腺機能低下症
疲れやすい・むくみ・寒がり・フラフラする・ろれつが回らないなどの症状がみられます。

※いずれの甲状腺の病気も血液検査を行うだけで診断可能です。

糖尿病診療のご紹介

当院では日本糖尿病学会による最新の糖尿病治療ガイドに基づいた治療を行っております。

また松本メディカルコミュニケーションズ代表の松本一成医師によるコーチングを用いた診療を行っています。詳しくは、こちら

診療スタッフの紹介

資格を持った以下のスタッフを中心に、専門治療を行います。

・医師 :伊崎 美和 (日本糖尿病学会認定専門医)
・看護師:糖尿病療養指導士 有資格者 2名 フットケア指導士 1名
・管理栄養士
・管理薬剤師
・臨床心理士・公認心理師
・健康運動指導士

当院では、スタッフ全員を対象とした定期的な院内勉強会を行い、知識の習得や診療技術の向上を目指しています。

糖尿病治療入院のご案内

約3週間の入院期間を基準として、糖尿病治療、合併症の検査・治療を行います。入院期間については、主治医と相談して決定します。

入院生活1日の流れ

  • 血糖チェックを行うタイミングは日によって異なります。
  • 検査によっては、食事の時間がずれることがあります。
  • 院外の散歩についても、主治医の許可があれば可能です。
  • インスリン注射や服薬がある方は、看護師が前もって説明にまいります。

当院で行っている糖尿病検査・合併症検査について

患者様の病状、病態に応じて検査を行います。

●糖尿病検査
血糖値、HbA1c(即日結果判明) 、尿検査、一般生化学検査、尿中・血中c-ペプチド検査、糖負荷試験
●合併症検査
・神経障害
モノフィラメント検査(触覚の閾値を調べます)
振動覚の検査(音叉を使って検査します)
・網膜症
無散瞳眼底カメラ(眼底の出血などを調べます)
・腎症
尿中微量アルブミン検査、尿蛋白定量検査
・動脈硬化症検査
頚動脈超音波(エコー)検査(頚動脈壁の肥厚、狭窄などを調べます)
血圧脈波検査(下肢動脈の閉塞・硬度を調べます)
・その他
頭部MRI検査、MRA検査、胸部レントゲン検査、心電図検査、自律神経機能検査、24時間心電図検査、腹部超音波(エコー)検査、腹部CT検査、内臓脂肪検査、骨粗鬆症検査(DEX法)、認知症検査、睡眠時無呼吸検査(簡易PSG検査、終夜睡眠ポリグラフィー検査(PSG検査))など

栄養指導(管理栄養士)について

糖尿病と診断されたけれど、いったい何をどの位食べたらよいのか分からない方や、自分なりに気をつけて食べているが、それで良いのか知りたい方など、食事に関する相談を何でもお引き受けします。

運動機器・運動教室について

当院リハビリ室には、エアロバイクなどの運動機器を設置しております。
入院の患者様は、健康運動指導士や理学療法士の管理のもと、ご自由に利用できます。外来の患者様もご希望の方はスタッフにお声かけ下さい。

糖尿病調理教室

当院2階レストランに、調理実習ができるシステムキッチンの設備を整えました。実際に楽しく調理しながら、糖尿病食の実践を学んでいただけます。

現在は新型コロナウイルス感染対策のため休止中

  

糖尿病学習入院について

入院して、食事療法や運動療法などを実践しながら学んでいただくシステムです。
患者様が自主的に治療に取り組んでいただけるようになることが目的です。
治療がうまく進んでいない理由や問題点を洗い出し、患者様それぞれの目標を決めてから、学習入院を始めます。
入院期間中に、退院後実行可能な目標についても担当医師や看護師、管理栄養士と一緒に考えていきます。

学習入院のメリット

1.血糖値のコントロールができます
著しい高血糖が認められるときには速やかに血糖値を改善させ、同時に検査を行う必要があります。
入院することにより、きめ細やかなインスリン治療を行うことができるため血糖値が早く改善し、インスリン治療を中止し経口薬に変更することが可能な場合があります。
2.治療方針決定に必要な検査がまとめてできます
1日の血糖変動パターンや、インスリン分泌能、体組成などを調べることにより、糖尿病の病態を正確に評価し、病態に基づいた治療ができます。糖尿病が急に悪化した場合には、その原因の一つである膵臓癌らのスクリーニングのために腹部超音波検査や腹部CTを速やかに行うことができます。
長年、糖尿病を放置し急激に血糖コントロールを行うと網膜症が悪化し、視力低下する場合があります。治療後の網膜症悪化予防を図るため、入院では眼底検査、血糖のモニタリングを行い、治療方針を立てます。
3.糖尿病の自己管理スキルが向上します
糖尿病教室や個別の療養指導、栄養指導により、糖尿病に対する理解が一度に深まり、その後の治療が行いやすくなります。
4.運動療法プログラムを体験できます
体調にあわせて無理のない動作を中心に、楽しみながら運動療法を学べます。